まるで魔法のようなノイズキャンセリング機能を搭載したAirPods Pro(第1世代)が登場した2019年。
H2ヘッドフォンチップを搭載したAirPods Pro(第2世代)がさらなる進化を遂げて登場しました。
- タッチコントロールで操作性向上
- 適応型外部音取り込み機能搭載
- 強力になった※アクティブノイズキャンセリング機能
※アクティブノイズキャンセリング機能は、以後ANC機能と記載します。
前モデルでも十分に魅力的だったANC機能はもちろん、タッチコントロールを搭載してAirPods Proから音量調整ができるなど操作性が向上。
適応型外部音取り込み機能にアップデートされて、周囲の雑音を抑えながらまるでイヤホンを付けていないかのように周囲の音を自然に聞き取れるようになりました。
今回は、さらなる進化を遂げたフォーカスを自由自在に操れる「AirPods Pro(第2世代)」をレビューしていきます。
AirPods Pro(第2世代)
AirPods Proの第1世代と第2世代を比較しながら詳細を紹介していきます。
AirPods Pro(第2世代) | AirPods Pro(第1世代) | |
---|---|---|
価格 | 39,800円 | 30,580円 |
重量 | AirPods Pro(片方)|5.3g 充電ケース|50.8g | AirPods Pro(片方)|5.4g 充電ケース|45.6g |
サイズ | 45.2mm×60.6mm×21.7mm | 45.2mm×60.6mm×21.7mm |
チップ | H2ヘッドフォンチップ U1チップ(充電ケースに搭載) | H1ヘッドフォンチップ |
Bluetooth | Bluetooth 5.3 | Bluetooth 5.0 |
バッテリー AirPods Pro | 再生時間|最大6時間 連続通話時間|最大4.5時間 | 再生時間|最大4.5時間 連続通話時間|最大3.5時間 |
バッテリー 充電ケース | 再生時間|最大30時間 連続通話時間|最大24時間 | 再生時間|24時間以上 連続通話時間|18時間以上 |
充電方法 | MagSafe充電器 Apple Watch充電器 Qi規格の充電器 Lightningケーブル | Qi規格の充電器 Lightningケーブル |
センサー | 肌検出センサー タッチコントロール | デュアル光学センサー 感圧センサー |
耐汗耐水性能 | IPX4 AirPods Proと充電ケース | IPX4 AirPods Proのみ |
オーディオモード | アクティブノイズキャンセリング 適応型外部音取り込み | アクティブノイズキャンセリング 外部音取り込みモード |
新しくH2チップが搭載されたことにより、より強力になったANC機能など様々な機能が進化したAirPods Pro 2。
- クリアな高音と奥行きのある低音
- ANC機能が前モデルの最大2倍
- 適応型外部音取り込み機能搭載
- バッテリーが長持ちになった
- 耳の形状に合わせたサウンドに最適化
周囲のノイズを抑えながら周囲の音を聞き取りやすくする適応型外部音取り込み機能は、驚くほど自然に聞こえてまるでイヤホンを付けていないかのようにクリアに周囲の音が聞き取れます。
何よりセンサーがタッチコントロールになったことで、AirPods Proから音量調節できるようになったことが一番嬉しいアップグレードでした。
AirPods Pro(第1世代)のレビューはこちら
AirPods Pro(第2世代)|レビュー
AirPods Pro 2をレビューしていきます。
- AirPods Pro
- MagSafe対応充電ケース
- シリコン製イヤーチップ
- USB-C to Lightningケーブル
- 取り扱い説明書
第2世代のイヤーチップはXSが追加され全部で4サイズ展開になりました。Sでも大きすぎる人には嬉しいサイズ展開。
個人的にはMとLの中間が追加されたら嬉しかったのですが、この点はサードパーティ製のイヤーチップで補うしかなさそうです。
細かいサイズについては置いといて、どのサイズのイヤーチップが自分に最適なサイズか装着テストが可能。
初めてAirPods Proを使う人には、しっかり密閉されているかどうか簡単に確認できるのは魅力的な部分。
Apple純正イヤーチップは各世代に対応したものが販売されていますが、大きな違いは高密度のメッシュを使用しているとされています。
Apple純正イヤーチップでは耳が痒くなってしまう人も中にはいるかと思います。
Apple純正イヤーチップは耳が痒くなって相性が悪いのが悩み…
第1世代で使用してきた他メーカーのイヤーチップでも問題なく装着できるので、もし耳に合わないって人は試してみる価値がありです。
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第1世代と第2世代を比べてみるとサイズ的には違いはありませんが、AirPods Proを装着時に感知する肌検出センサーが上部に搭載されています。
今までデュアル光学センサーのせいで、物体に触れて誤作動をしてしまいバッテリーの消耗が早くなってしまうケースがあったんですよね。
第2世代では肌検出センサーになったことで、肌に触れていないとAirPods Proが感知されず正確に耳への装着を感知してくれるようになりました。
素肌以外で触ってみたけど反応しませんでした!
いざという時に役立つMagSafe対応充電ケース
AirPods Pro 2の充電ケースは、MagSafe充電はもちろんスピーカーやストラップホールが搭載されました。
外観とサイズはほぼ一緒のサイズ。上から見ると見分けがつかないくらいに一緒です。
従来の充電ケースは耐汗耐水性能を搭載していませんでしたが、新しい充電ケースにはIPX4の耐汗耐水性能が搭載しています。
濡れた手や水がはねる程度の耐水性がある。
AirPods Pro 2の充電ケースには、サイドにストラップホール。下部には変わらないLightningコネクタと内蔵スピーカーを搭載しています。
こういう小さいガジェットって、たまにどこに置いたかわからなくなることがあるんですよね。
そういう時は内蔵スピーカーから音を鳴らせるので、ケースの場所がわからなくなっても簡単に見つけることができます。
ステータスランプの位置やお知らせランプの役割は前モデルと全く同じです。
ワイヤレス充電はもちろん、MagSafe充電器やApple Watch充電器でも充電が可能。
少なくともLightningケーブルで充電するよりも、ワイヤレス充電器やMagSafe充電器を使用した方がスマートに充電ができるので一緒に購入しておくのがおすすめです。
レビュー記事はコチラ
ケースサイズが同じこともあり、第1世代で使用できるケースも問題なく装着可能です。
ただ内蔵スピーカーやストラップホールを塞いでしまうのがネックですが、前モデルから買い替えを検討している人は使い回しができるのでとりあえずのケースとして使用できます。
レビュー記事はコチラ
ペアリング方法は充電ケースとiPhoneを近づけるだけ
初めてiPhoneとAirPods Pro 2をペアリングする場合は、ケースを開いてiPhoneに近づけるだけでペアリングができます。
たったこれだけでiPhoneとペアリングできますし、例えばiPhoneとペアリングしちゃえばApple IDに紐付けられている他のAppleデバイスを自動でペアリングしてくれます。
充電ケースを交換をした時やリセットなどをした場合は、充電ケース背面にある設定ボタンを長押ししてペアリングが可能です。
ペアリングをすればウィジェットや設定アプリからバッテリー残量が確認できるようになります。
iPhoneのロックを解除して充電ケースを開いても充電残量が表示されるので、バッテリー異常や充電のタイミングがわかりやすいのも嬉しいですね。
タッチコントロールで音量調整が可能になり快適な操作性
第1世代のAirPods Proでは、イヤホンだけで音量調整ができないのが悩みの種でした。
AirPods Pro 2ではタッチコントロールが搭載されたことにより、スワイプ操作で音量調整が可能になりました。
操作方法 | 操作 |
---|---|
1回押す | 再生/一時停止 受話/切断 |
2回押す | 次曲 |
3回押す | 前曲 |
長押し | モード切り替え/Siri ※設定アプリから左右に設定ができます。 |
上下にスワイプ | 音量調節 |
今までiPhoneからじゃないと音量調整ができず、外出時にポケットからiPhoneを取り出して操作するのが不便でした。
Siriでも操作できるけど外出時には流石に使えない…
AirPods Proだけで音量調節ができるようになり、iPhoneをポケットに入れたままでも調整ができて快適そのもの。
他の操作については第1世代と変わらず、押した回数で音楽の再生や電話の切断が可能です。
静寂に包まれるANC性能と適応型外部音取り込みでフォーカスを自由自在
AirPods Pro 2のANC性能が飛躍的にアップグレードされ、適応型外部音取り込み機能を搭載して周囲の音をクリアに聞き取れるようになりました。
掃除機をかけているときにANC性能を試してみましたが、驚くほどに騒音を掻き消してくれました。
ANC機能|比較
第1世代:音源に近づくと聞こえる
第2世代:音源に近いてやっとわずかに聞こえる
※掃除機のモーターの音でテストしました。
正直ここまでANC性能が飛躍しているとは思ってもみなかったので、まるで魔法にかけられてしまったかと思ってしまうほど静寂に包まれます。
外音取り込みモードで使用することが多く、イヤホンを付けながら周囲の音にいち早く反応ができるので、外音取り込みモードはなくてはならない機能。
アップグレードされた適応型外部音取り込み機能を試してみましたが、イヤホンなしで聞いているみたいにクリアな音声で聞き取りやすかったです。
第1世代でも十分に満足度が高かったですが、より磨きがかかった外部音取り込みモードは嬉しい進化でした。
AirPods Pro(第2世代)|音質チェック
第1世代では音質に多少物足りなさを感じていましたが、H2ヘッドフォンチップを搭載したAirPods Pro 2の音質がどう変わったかチェックしていきましょう。
AirPods Pro 2|音質評価
ファーストインプレッションは、第1世代と比べて低音域が向上したことによりパワフルなサウンドになったことをすぐに感じ取れました。
高音域と中音域については確かに聴きやすくなったものの、WF-1000XM4を初めて使ったときみたいな感動はあまりないのが正直な感想です。
レビュー記事はこちら
トータル的に見ると平坦なサウンドと言ってしまえば聞こえが悪いですが、どんな曲を聴いてもマッチしやすく耳に馴染みやすい音質。
ANC性能や適応型外部音取り込み機能については最高クラスの性能を誇るだけに、音質に関してはやはり物足りなさを感じました。
音質だけを重視するなら、同価格帯で他メーカーの完全ワイヤレスイヤホンを購入した方が満足度は高いです。
AirPods Pro(第2世代) レビュー|まとめ
強力になったANC機能と適応型外部音取り込み機能。この二つの機能が魅力的で購入したAirPods Pro 2ですが、作業中のフォーカスを簡単に切り替えられる環境になり買い替えて大正解でした。
- AirPods Proから音量調節ができる
- 誤作動を防ぐ肌検出センサー
- 静寂に包まれるノイズキャンセリング
- 鮮明に周囲の音が聞こえる外部音取り込み機能
- Appleデバイスだけあり価格は高い
- 音質が物足りない
- 純正イヤーチップの相性に注意
今までスマホから音量調節しなくてはいけなかったのが、AirPods Proだけで調節できるようになったのは嬉しいアップグレードでした。
ただH2ヘッドフォンチップを搭載したことで平坦な音質が改善されることを期待していましたが、やはり同価格のワイヤレスイヤホンと比べてしまうと劣ってしまいます。
とはいえ、ANC機能や外部音取り込み機能に関しては業界最高クラスの性能を誇っているので、音質より環境を重視したい人に最適な一台。
今回は、生活のフォーカスを切り替えられる新しく生まれ変わった「AirPods Pro(第2世代)」をレビューしました。
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